腹痛/下痢/便秘
胃痛/過敏性腸症候群(IBS)/便秘/
症例3 過敏性腸症候群(IBS)
患者
50代 男性
来院
2018年7月
症状
10代の頃よりお腹が弱かった。
起業した40代から症状が強くなり、常に軟便で下痢を繰り返している。
またガスが溜まりやすく、下腹部が常に張っている。
内科を受診すると「過敏性腸症候群」と診断された。
治療内容と経過
主に使用したツボ
(L)曲池 (L)上巨虚 (LR)陰陵泉
同時に施術した症状
足の冷え
考察
何年も悩んできた過敏性腸症候群、辛さは本人にしか分からず悩みを抱え込んでしまう事例が多いように感じている。
今回は2か月ちょっとの施術期間であったが、とても良い状態で安定することが出来た。
ストレスやプレッシャーで大事な時ほど症状が発症しやすい為に常に不安を感じている方も多いと思われる。
県央治療院が実践する整動鍼は副作用がなく効果を発揮できる手段である。
症例2 夜中2時ごろに出る腹痛(便秘)
患者
70代 女性
来院
2018年2月
症状
2年前から夜中の2時ころから起きる脇腹~下腹部の痛みに悩まされている。
目が覚めてしまいその後身体の位置を変えたり色々するが中々眠りに付けない。
内科を受診するが原因はよく分からないと言われたとの事。
問診で話を聞いていくと、便秘がある事が分かった。
便通がない時期が続くと症状が発症することが分かった。
治療内容と経過
便秘によるお腹の張りが原因になっていると考え、おへそ周辺を中心に触診していった。
全体的に張りがあり、そのなかでも卵状に硬くなっている個所があった。
その緊張を緩めるために足のツボに鍼をした。
同じように緊張がある箇所を順番に緩めていく。
少しずつではあるが下腹部に緩みが出てきたのでこの日の施術は終了とした。
同様の施術を繰り返していくと、回を重ねるごとに痛みの度合いが少なくなっていった。
また毎日ではないが以前より便通が良くなり、快適になっている。
4回目の施術を終わるころには、違和感は脇腹にあるものの痛みで目が覚める事はなくなった。
合計6回の施術でほぼ違和感もなくなった、ご本人の希望もあり着き1回程度のペースでメンテナンスしていく。
主に使用したツボ
陽陵泉 上巨虚(LR) (L)太衝 外丘(LR)
同時に施術した症状
なし
考察
初診時は「夜中に腰が痛くて目が覚めるので腰の治療をしてほしい」との訴えだった。
よく問診していくと痛みは便秘による脇腹からお腹の痛みであった。
2年間睡眠が十分に取れず、疲弊していたが回を重ねる毎に顔色もよくなり睡眠がとれるようになった。
また便通も良くなり以前のように排便時に苦しむ事もなくなった。
今回も問診の大切さを感じた症例であった。
症例1 胃痛(萎縮性胃炎)
患者
60代 女性
来院
2016年 8月
症状
2年前から月に2~3回、急激な胃の痛みに悩まされている。
痛くなると場所や時間は関係なく胃をギューット掴まれるような、強い痛みにあぶら汗をかくほどで、立っていられないほどである。
病院は内科・胃腸科と2件回りX線・CT・胃カメラと検査したが、器質的な異常はなしと言われた。
診断名としては萎縮性胃炎と診断された。
治療内容と経過
腹部を触診すると全体的にハリが強い。
特に上部とおへその横を静かに押すと、差し込むような痛みがある。
初診時は全体的なはりを取るため、対応する手足のツボに鍼をして10分ほど寝てもらい終了した。
すると一週間後2回目の施術時には、痛みは出たが当初の半分程の痛みで食後に出たとのこと。
痛みが緩和しているので同じ施術で様子を見る。
3診目は前回とあまり変化なく、当初の5割程度の痛みが一度出たとの事で、同じ施術+背中にも鍼をした。
4診目には痛みはほぼ消失、次の施術を3週後にして様子をみることに。
5診目も全く痛みが出ていない、これで一か月全く痛みが出ていないため終了とした。
主に使用したツボ
(LR)曲泉 (LR)三陰交 (LR)合谷 (R)上巨虚 (R)足三里 (R)T12(2)
考察
様々な検査で異常がないことから、鍼灸を希望され来院した。
触診でお腹のどこを触っても、ハリが強く少しずつ緩めていった。
初回の施術後にすぐ痛みが軽減したので、患者・施術者共に手足のツボでお腹を緩めることで改善に繋がると共通認識を持つことができた。
2年間悩んだ痛みが、5回の施術で改善した、病院で器質的異常はないと言われても諦めず鍼灸が役立つこともある。